■ 18650電池使用の中華充電器を買ったのでiPhoneなどで試した! 2011年01月09日 | |
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中華充電器こと、「18650 Batttery Powered USB Bright Torch」が届いたので色々試してみました。今回はその辺を書いてみたいと思います。
18650電池とはなにか?
iPhoneの外部電源、携帯充電器について調べていると18650という数字にぶつかります。これは電池の規格の事で、18650電池等と呼ばれています。
18650電池とは、主にノートパソコンのバッテリーなどで使われているリチウムイオンポリマー電池の規格の一つです。形は単三電池に似ていますが、二回りほど大きく単三のエネループが26gなのに対し、18650電池は45gほどと倍くらい。魅力は容量と電圧と価格。エネループは1.2Vで1,900mAhですが18650電池は3.7Vで2,400~3,000mAhあります。エネループが2.28Wh(電圧×電流)であるのに対し18650電池は8.88~11.1Whですから重さが倍でエネルギー量は4倍~5倍であると言えます。
また、ノートパソコンのバッテリーとして大量に使われているため価格も安く、香港の通販サイトでは3000mAhの電池が2本で$9、日本円で720円程度で売られています。エネループは2本で600円程度ですから容量を考えるとお買い得と言えるでしょう。もしくは、必要なくなって捨てるノートパソコンがあればバッテリーを解体して取り出すという手段もあります。
これは妻が昔使っていたダイナブックのバッテリー(本体は処分済みでバッテリーだけなにか使えないかと取っておいた)から取り出した18650電池です。容量などは不明ですが8本入っていました。
さて、この電池で携帯などを充電するにはどうしたらいいか?専用の充電器があるのです。それが「18650 Batttery Powered USB Bright Torch」、通称「中華充電器」です。
どこで買うのか? 僕は香港のネット通販サイトで買いました。
コチラ
先人の例を参考にPaypalで支払いをしました。全て英語ですが、まぁ大体簡単に書かれているし、Paypalのアカウントに設定した住所などが自動で入力されるので難しい事はありません。最終確認のボタンを押すときはちょっとドキドキしましたがw(ちゃんと届くか不安で)。
価格は$17.25なので、$1が80円として1,380円程度という事になります。ちなみに送料は無料です。同じ物が日本のネットショップ(三月兎WEB SHOP)でも売られていますが、2,100円なのでちょっとだけ安く買えます。
円高で安く買えたのでついでに3,000mAhの18650電池を2本(保護回路内蔵)と18650電池の充電器も買いました。中華充電器自体で18650電池の充電も出来るので本当は必要ないんですけどね。
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ちなみに、ワールド無線のサイトでも同じと思われる製品が売られています。コチラ。定価9,800円を4,800円!とグルーポンみたいな事が書かれています。
型番はRSWQ R-80といい、中華充電器(HUI-10954)とは違います。外見は同じですが、もしかしたらどちらかがコピー商品なのかもしれません。または同じ物を違う名前で売っているか。だとしたら1,380円の商品に4,800円の値段はボリすぎだろうって気もします。
しかし、中華充電器の方は三月兎WEB SHOPで「※iPhoneには出力が足りない為充電できませんのでご注意ください」と書かれています(そう、注文してから知ったのですが、iPhoneでは使えないと言うのです!)。しかしワールド無線で売っている商品は「iPhone、PSP、ニンデンドーDS、携帯等様々な器機に対応!」と書かれています。やっぱり外見だけ同じで違う商品なのかも知れません。
さて、12/29に注文してこれが1/8に届きました。船便なので時間掛るだろうと思ったら1週間ちょっとでの到着です。ビックリですね。
届いた商品を検証 プチプチの封筒という、Amazonを贔屓にしている僕としてはやや不安な梱包ですが、郵便局から届きました。
開けてみると注文した商品が入ってました。間違いがあると面倒くさいのですが、間違いはなく第1関門クリアー。
大きさ比較のためにiPhoneとエネループを置いてあります。左のポーチが中華充電器、それと18650充電器、18650電池が2本です。
中華充電器詳細
ポーチを開けるとネットで見たとおりの中身が入っていました。充電器本体、2,400mAhの18650電池1本、各種電源コネクタ、巻き取り式USBケーブル(各種電源コネクタを付けられる)、USBトーチ、説明書です。説明書は中国語のみです。
中身載せちゃうとこんな感じ。
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各種電源コネクタはUSBや携帯のプラグが色々用意されていますが、iPhoneやiPodの物はありません。
ショップの説明を引用するとこういう内容だそうです。
--- 2.0mm round pin connector for Nokia: 7610, 7380, 7280, 7270, 7250i, 7210 --- 3.5mm round pin connector for Nokia: 5300 XpressMusic, 5700 XpressMusic --- Mini-USB connector for motorola E8, Q9, U9, V8/ MP3/ MP4 player/ digital camera: --- K750 Fast Port for Sony Ericsson: W580i, W850i, W710i, Z710 , W950i, P990i --- D800 connector for Samsung: D820, D828, D830, D840, D900, D900i --- Flat connector for LG: KG320, KG800, KG808, KG90, AX380 Wave
この各種電源コネクタとUSBケーブルを接続して各種デバイスと中華充電器を繋ぎます。
巻き取り式で両方のコネクタを引っ張ると出てきます。最後まで引っ張ると、掃除機のコードみたいに巻き取られる仕組みです。
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充電器本体の裏側は蓋が外れるようになっていて、そこに18650電池を入れて使います。
やや蓋の精度が悪くてカパカパしますが、それが中華クォリティなのでしょう。
あと、中華っぽいなーって思ったのがこれ。
いきなり電池の電極にサビが浮いてます。でもって、
追加で買った18650電池がすごく入れにくい。付属の電池よりもちょっとだけプラスの電極が出っ張ってたり、電池の端の方がボコボコと歪んでいたりして微妙に規格より大きいのだと思いますが、入れるのにかなりコツを要します。もうちょっと余裕を持った設計にすればいいのに、充電器本体の内側を18650電池の規格ギリギリの大きさで作ってしまったのでしょう。
サビとか電池入れにくいとか、日本製品ではあり得ない事が次々起こるのはちょっとすごいなと思いました。
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閑話休題。
電池込みの重さは74g。本体自体は30g程度しかありません。メチャクチャ軽い。毎日鞄に入れておいても苦にならない重さです。
USBトーチは充電器本体のUSBポートに指して使います。充電器本体の電源ボタンを押すと明かりが付き、電源ボタンを5秒間長押しするとSOSモードで点滅します。なぜ充電器にそんな機能を付けたのかよくわかりませんが、アウトドアで使えって事なのでしょうか。
このSOSモード、2chではボタン長押しで電流が1Aになるという情報が流れていますが、試したり説明書を読んだ感じでは単なるSOSの信号を出すだけで、電流が増えたりって事は無いように思いました。
使ってみる さて、では使ってみましょう。まずはiPhone3GS。iOSは4.2.1です。
サードパーティーのUSBケーブルを接続して中華充電器の電源を押してみましたが、なんも反応しません。ケーブルをApple純正のものに替えても同じでした。iPhone3GSの充電には使えない様です。
前述の三月兎WEB SHOPで「※iPhoneには出力が足りない為充電できませんのでご注意ください」と書かれていた通り使えませんでした。で、本当に電圧が足らないのかとテスターで調べてみましたが、電圧は5.64Vありました。電流の方は上手く計れなかったので不明です。
さて、2ch情報ですが100円ローソンで売っているiPod用のコネクタを使えば中華充電器で充電出来るという話がありました。そこで、買ってきて試してみました。
思い切りiPod用、それ以外の器機では使えませんと書かれています。
ミニUSBの口があります。そこに中華充電器のUSBケーブル+ミニUSBコネクタを挿します。
こんな感じですね。で、これをiPhoneにつなげてみると・・・。
ガーン、やはり充電出来ません。中華充電器+iPhone3GSでは充電出来ないようです。いやまて、iPod用のコネクタがダメなんじゃないかとお思いですね。そこで、電源をiPhoneの充電では実績のあるエネループモバイルブースターに替えてみます。
この場合は充電出来ます。このiPod用充電コネクタはiPhoneでも使える様です。
結論:中華充電器はiPhone3GSの充電には使えない。
僕のiPhone3GSでは充電出来ませんでしたが、iPhone4の場合は中華充電器で充電出来たという報告があります。実際に見たわけではありませんが、本人から直接Twitterで教えてもらったので事実だと思われます。コチラ
iPhone4の人は試してみる価値あるかも知れません。あと、他のモバイル器機についても手持ちで可能な物は調べてみました。
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まずはiPad。iOSは4.2.1です。
iPod用のコネクタを使えば充電出来ます。iPadの場合は内蔵の電池容量が大きいので、よほどのことがなければ電池切れにはなりそうにありませんが。また、電池容量が大きいのでiPadを充電した場合、18650電池1本では0%から充電して50%くらいまでしか回復しないと思います。
2011/01/10追記・・・また試してみましたが、満充電のはずの18650電池を入れてみても1分くらいで充電をやめてしまいます。iPadが欲する電流と出力できる電流に差があるのかもしれません。これは使えるとは言えないような気もします。
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次はHT-03A。
ミニUSBコネクタで充電してみましたが、これは問題なく充電出来ました。
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はい次。初代iPod nano。さっきのiPodコネクタを使ってみます。
充電出来ました。なぜiPhone3GSだけ充電出来ないのだろう。
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そしてエネループの充電器KBC-L3。これはiPhone3GSのバッテリーをゼロから1回分満充電出来る容量の携帯充電器です。
これには充電出来ます。ややこしい運用になりますが、「KBC-L3→iPhone3GS」でiPhoneを充電し、KBC-L3が空になったら「中華充電器→KBC-L3」と接続して充電するという使い方は出来そうです。KBC-L3は小型で容量が大きいのが長所ですが、一度使い切るとパソコンなどUSB電源がないと充電出来ない(密閉されているので中の電池を替えることが出来ない)という欠点があります。が、中華充電器と併せることでそれが解消されます。
いや、回りくどいのは判ってますが!
ちなみに僕が使っているKBC-L3はちょっと古い製品で、現行品はKBC-L3Sです。
この倍の容量があるKBC-L2ASという製品もあります。
通常のエネループはニッケル水素電池を使っていますが、このモバイルブースターシリーズは18650電池と同じリチウムイオンポリマー電池が使われています。一説には、中身はKBC-L3Sは18650電池が1本、KBC-L2ASは2本入っているという話です。蓋を開けてみたいのですが、まだ使いたいので分解は出来ません。
さらに余計な話を書くと、モバイルブースターシリーズにはニッケル水素の普通のエネループ電池を使える製品もあります。
これは単三電池のエネループを2本使ってiPhone3GSの電池をゼロから75%まで充電出来ます。100%まで行かないのがちょっと非力な感じですが、単三電池なので仕方ないでしょうね。これまでは上記スティックブースターとKBC-L3を持って山に登っていましたが、今後はKBC-L3と中華充電器にしようかなと思っています。
中華充電器で18650電池を充電する
さて、では18650電池はどうやって充電するのかというと、上の写真みたいにiPhoneのACアダプタと接続してコンセントに挿せば入れてある電池に充電が行われます。入力と出力の口が同じで、電気が入ってくれば充電モードになるという便利な仕掛けになっています。
また、普通にパソコンのUSBポートに挿しても充電出来ます。充電中はLEDの右端が点滅していますが、終わると点灯に変わります。iPhoneのアダプタは出力は1Aなので、大体2時間半くらいで充電が終わります。
18650電池の充電器について
中華充電器で充電出来るので実は必要なかったのですが、18650電池の充電器も買ったので使ってみました。この充電器、各種リチウムイオンポリマー電池に対応しているのですが、それぞれ大きさが違うんですね、電池の。どうやって対応しているのかというと、
マイナスの方の電極がバネで動くようになっています。単純!でも、理にかなってます。これをコンセントに挿すと充電が始まります。
電池それぞれの下にLEDがあって充電中は点灯するようです。出力は4.2V、300mAhという事なので18650電池の充電には大体7,8時間掛るようです。充電が終わるとLEDが消えます。
まとめ 長々と書いてきましたが、18650電池の大容量と、使い切っても電池を交換すればすぐにまた充電出来る利便性はいいと思います。USBからPSPに充電出来るコードなんかもあるし(持ってないので今回検証はしなかったですが)、外でモバイル器機を使う機会が多い人は購入を考えても良いかもしれません。
2011/01/21-14:19:28-------------------追記 中華充電器→KBC-L3S→iPhone3GSという形で充電性能を試していますが、この形だとiPhoneの電池は最高で45%、平均で30%程度までしか充電出来ません。電池容量的には18650電池1本でiPhone満充電くらいは行って欲しいのですが、途中にKBC-L3Sを挟むせいか、中華充電池や電池に問題があるのか、スペック通りには行かないようです。今後も調査をして、まとまったら別に書きます。 -----------ココまで
2011/01/22-16:21:30-------------------追記 続き書きました。
実際に買って試した結果、形は同じでも違う商品であるコチラ(当サイトでは中華充電器2と呼称)を買うのがおすすめという結論になりました。 中華充電器2の充電性能調査結果 -----------ココまで
以上、。中華充電器の詳細でした。この記事で試してないPSPやDSなどへの充電や、ワールド無線で売っている充電器について情報をお持ちの方はコチラまで。
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