■ 女体盛りと折り合いをつける2006。 1/1
お風呂で渦を作っちゃおう

■ひゃっほー!!
色とりどりです。
美味しそうなお刺身ですよ。
 やぁ!お友達のみんな元気かなー?ケイジおにいさんですよ?やっと暖かくなってきたね。これからはお外で色々遊べるね!

ところでみんな、

女体盛りって知ってるかい☆

・・・。  

 えーと、ネタの薄暗さを紛らわせるために明るく書いてみたけどダメっぽいので普通に戻します。

つまり、今回のテーマは女体盛りです。

■What's Nyotaimori.

 女体盛りとはつまり、簡単に言うと、女の人に料理を盛りつけるという余興の事です。僕は実際に見たことありません。その様子を簡単に書きますと、

1.裸の女性を仰向けに寝かせる。
2.刺身を盛りつける。
3.みんなで食べる。


となります。

 食べ方には作法があり、刺身には醤油ではない物を付けるそうなのですが、具体的に書くとあまりにアレ、絶対にみんな100%引くので割愛します。そんなに知りたければこの辺りでも読めばいいじゃないのよ!このケダモノ!!フケツ!!すあま!!

 聞くところによると会社の慰安旅行で温泉などに行った時の余興で行われてたり、変な理解の日本文化として海外で紹介されたりするそうです。しかし一向、それを現実に見たことがない(いや、見たくないけど)。ネット上を探せば確かに画像はありますが、それらは特殊な物で、実は全部都市伝説なんじゃないか。


舟盛りってメニューには書いてあった。
出張で泊まったホテルの舟盛り・・・? ・・・皿?

 そもそも、人間に盛りつけ人肌にぬるまった刺身など美味しいのだろうか。暖まった刺身はどんな味なんだろうか。盛られる人は何を感じ、何を考えているんだろうか。知らない女の人に盛られた刺身は食べたくないけれど、そんな疑問がグルグルと頭を巡ります。

そうして時は過ぎ、こないだ。水族館で海獣コーナーを見ていて思い付きました。



■名付けて、オレ盛り。

 他人の素肌に盛りつけられた刺身なんか食べたくない。言ってみればオバチャンの指が入ったラーメンだ。インド人がトイレ行ってすぐに握る寿司だ。食べられないよ、オレは。でも女体盛りの現実は知りたい。

だったらそうだ。自分に盛ろう。

 この相反する二つの命題。その回答は簡単な物でした。セルフ。これだ。これしかない。という訳で西友にて刺身を購入。早速盛りました。

お買い得。
30%引きで686円でした。



 まずは服を脱ぎ脱ぎ。下も脱ぐと色々アレなので上半身だけにしておきました。我ながらナイス判断。バランスなどを考えつつ刺身を自分に盛りつけます。これがなかなか難しい。

ひどいな、この写真。
なんだこの絵づらは。

 セルフタイマーをリモートシャッターを使って撮ったので終わってから画像を見たんですが、異様ですなこれ。なんだこの人。変な人がいます。大変です。自分とは思いたくない。

 刺身は冷蔵庫に入れていたので冷えてまして、これをお腹に盛るのがなかなかツライわけです。女体盛りの人は大変だなあ。僕はこれっぽっちの刺身を盛っただけで体が冷えて辛かったのに、全身に盛っちゃうんだから。

途中でお腹痛くなったらどうするんだろう。

・・・女体盛りも楽じゃありません。



という訳で盛りつけ完成。


ジャーン!!

ごきげんだぜ。
なんで笑顔なんだ、このオッサンは。

 ひとしきり盛りつけましたよ。右胸に甘エビ、左胸に赤身、みぞおちにホタテ、右脇腹にイカ、そしてお腹にハマチとまぐろ。いやー、豪華豪華。でも盛りつけた先からお腹が冷えていたくなってきました。

ううっ・・・・。

サッサと食べましょう。

■いざ、実食。

脇腹の肉がアレ。
醤油で食べるよ、オレは。

 最初のうちは普通の刺身でした。ちょっと食べるのに首が疲れるけどまぁ美味しい。しかしです。やはりというべきか。徐々に刺身が暖かくなってきました。流石人肌。36度に温められたハマチは脂が少し溶けてて逆に美味しいかもと思いましたが、ぬるい赤身というのがまた不味い。

 しかし刺身というのはそんなにバクバク食べる物ではありません。焼酎なんぞを飲みながらダラダラと食べていたんです。したら左胸の赤身から一筋にしずくが。

汁が・・・。汁が!!
うわぁ・・・・。

 ドリップが流れ出てきました。古い刺身のパック詰めなんかで出ちゃってる魚汁ですな。この汁が胸のくぼみに溜まっていました。まさか自分の未来にこんな局面があるとは、小3の僕には想像も出来まい。ざまみろ。

というかざまみろとか言ってる場合じゃないので続けて暖かい刺身を食べ続けました。ウップ。

はぁ・・・・。

 今の僕は女体盛りを食べる人と、盛られる人の両方を内包しています。いわば女体盛りに関してメタな立場に立っているのです。自分に盛られた物を自分で食べる。そこに食器という媒介は存在しない。体、口、そして体。閉じた中で高まる温度は外には伝わらず、タイガー魔法によって閉じこめられる。パーフェクトワールド。

なんてめんどうくさい事を書いてみたところで僕がやっているコレは

「軽い変態行為」

であるという現実から逃げられないのだけど。刺身も食べ終わったことだしこの辺で終幕とさせて頂きます。

今回も最後までご静聴ありがとうございました。

ちゃんと全部食べました。
宴会後の刺身ってこんなんですよね。

■まとめ。

ルウが熱くてまいった。
カレーも盛ってみた。

 女体盛りは辛かった。お腹が冷える。ドリップが流れ出してくる。刺身がぬるくなって気持ちが悪い。盛られる方も食べる方もお互いにツライそれは、誰も望まない結論に至ってしまってみんなで不幸になっている会議のようだ。得てしてオジサン世代はそういう状況を作りがちだが、もしかしたらそれを慰安旅行でも出現させてしまっているのかも知れない。

望まないのに女体盛りを食べる社員、社員が望んでると思い女体盛りを発注する幹事。

そこに存在する皮肉こそが女体盛りの本質なのかも知れません。

やっぱ僕はいいや、女体盛り。


■オ・マ・ケ。
全面的に真っ赤。
痒いよ。

終わった後かゆくてかゆくて。赤くなっちゃいました。ホント、女体盛りの人は大変だと思います。



 そうそう、なぜ水族館で自分盛りを思い付いたかというとですね、ラッコを見てたからです。とんだ変態だぜ、あいつら。毎食オレ盛りやってるんだから。

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おわり。