AI、というかディープラーニングについてちょっとだけ勉強して、なんとなくイメージはわかったのだけど、計算力勝負のディープラーニングにおいて、もはや巨人に勝てるものはいない。
Google、Amazon、Apple、マイクロソフトなんかの、膨大なサーバー資源を持つ巨人たちには太刀打ちできない。専用チップではエヌビディアが独走するでしょう。
囲碁でプロ棋士に勝ったAlphaGoの学習に使ったサーバー費用をまともに払うと60億円掛かるという試算があります。それを無料で使えたのはディープマインド社がGoogle傘下だから。
普通の企業にはGoogleの様なサーバー資源は無いし、『囲碁で人間に勝つため』なんて目的(本当の目的はその先にあるとしても)のために60億円は出さない。
となると、すでに巨大なサーバーリソースを持っている者しか勝てないわけです。
ただ、それは現状のディープラーニングに限った話。
ディープラーニングはAIを作る手法の一つにすぎず、何千、何万の試行を経てパターン認識を学習していくわけだけど、人間は2,3の事例でおよその学習が出来ちゃう。
この差を埋める手法が編み出されれば小さいものでも勝ち目はある(かも知れない。実は2,3の事例から学習しているようで裏では膨大な試行が無意識に行われているのかもしれない。そうなら結局計算力勝負になり巨人には勝てない)。
なんにせよ、『一部の者が享受しているものは必ず広がる』のが世界の法則なので、ディープラーニングか、その先のアルゴリズムか、ニューロチップ的なものかはわかんないけど、確実にAIはこの先ぼくらの生活に入り込んでくる。そういう時になにが出来るのかを想像するのは楽しいのです。
で、実はSiriなんてのはAIでもなんでもなく(音声認識と文意解釈はAIかも知れないけど)、せいぜい良くできたエキスパートシステムなんだけど、実際のとこ、世の中でAIが必要とされてることの多くはせいぜいエキスパートシステムでどうにかなる話で。ディープラーニングなんて出る幕がないような簡単な話だったりするんだけど、別の話か。
AIなんか使わなくても、まだまだこの世界は便利に出来る余地があります。その程度にはまだ未発達なんですよ、今の世界は。
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