Keijiweb ver 6.24 - プードル羊を売っていたのが札幌の業者だと言われた原点

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■ プードル羊を売っていたのが札幌の業者だと言われた原点 2007年05月03日
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昨日「プードルを羊と偽って売る詐欺について、僕なりに調べてみた(電話で)。」を書きましたが、今日もプードル羊情報です。

北海道在住の「にゃん坊 !」さんに教えていただきました。ありがとうございます。

 北海道、特に札幌のペットショップで配られている「ONE・DA」というフリーペーパーがあります。配布店を見ると、ほとんど札幌のペットショップです。

「ペットコミュニティ ONE・DA/ワンダ」

さて、このONE・DAですが、PDF形式のバックナンバーを読むことが出来ます。

「ONE・DA バックナンバー」

この、vol7号(4・5月号)8ページに「プードルがうちにやってくる」という童話が掲載されています。

「ONE・DA vol7号(4・5月号)」

これが、話題のプードル羊の話とほとんど同じなのです。

↓ONE・DA vol7号(4・5月号)8ページに「プードルがうちにやってくる」より
ウチでワンちゃんを飼うことになりました。

中略

「カワイイ!!」
コンピューターの中のプードルは、
つぶらな瞳でじっとこちらをみつめています。

中略

おかあさんの趣味はインターネットショッピングです。
いろんな安いものを、いいものをインターネットで買うのが得意でした。

中略

プードルがやってくる日、
わたしは学校から急いで帰ってきました。
幼稚園生の妹は、すでに帰っていて、いっしょにそわそわ。
そのときでした。ピンポーン!と玄関のチャイムが鳴りました。
飛び出していくと、
配達のお兄さんの手には犬のケージがありました。
おかあさんがうれしそうにケージを受け取りました。

中略

ある日のこと、おとうさんが言いました。
「プチプチは、いつまでもワンといわないな」
「まだ赤ちゃんだからでしょ」
あかあさんはそういいました。

中略

でも、何日たってもプチプチはワンといわないので、
さすがにわたしたちも心配になりました。
そこでいちど近所のなかよしの
動物病院の先生にみてもらうことにしました。

中略

そのときでした。先生は大声を出しました。
「なんだこりゃあ!」

わたしたちはびっくりしました。
先生は、こんどは大声で笑いはじめました。
「ワッハハハハ!!!!」
もうおかしくておかしくてたまらないといった感じで
お腹をかかえて、もう苦しそうに笑いつづけるのでした。

中略

「ほら、ワッハハハハ。ほら足だよワッハハハハ。足の先が割れているだろ」
それでもわたしたちはきょとんとしていました。
「足のさきが割れているから、この犬は、・・・というより、
この子は犬じゃないんだよ、ワッハハハハ」

わたしたちは、わけがわかりませんでした。
「プチプチは羊の赤ちゃんだよ」
わたしたちのあたまの中が真っ白になっていきました。

「ヒツジ……」
話をきいたおとうさんも、きょとんとしたままでした。

そのときおかあさんはいきおいよくたちあがりコンピューターの
スイッチをいれました。
そしてプチプチを買ったホームページにアクセスしました。

でも、そのホームページはどこにも見あたりません。

ONE・DAvol7号(4・5月号)「プードルがうちにやってくる」文 水上 京 イラストお絵かきっ子myu より引用

 ネットで見つかるプードル羊の話として一番古いとされている「上海在住Jasonの麻辣珍道中!」が2006年2月11日で、ONE・DAの発行が3月末とすると、おそらく原稿が書かれたのは同じ頃なんじゃないかと思われます。話もほとんど同じです。

↓「上海在住Jasonの麻辣珍道中! あの話の続きはどうなったかなあ・・・」より
Xさんはインターネットでプードルを購入しました。
最近流行っている犬種(名前は忘れました)で、普通のプードルよりも小柄なようです。
ある日、そのプードルは家に届けられました。
しばらくするとXさんはこのプードルが全く吠えないことに気が付きました。
いくら幼犬とはいえ、ちょっとおかしいなと感じたXさんは、病気ではないかと心配になって、家のそばの獣医さんにそのプードルを診せました。
(「上海在住Jasonの麻辣珍道中! あの話の続きはどうなったかなあ・・・」より引用)

・ネットで買った。
・宅配便で届いた。
・ワンと鳴かないので動物病院に連れて行った。
・医者が笑いながらヒツジだと指摘した。

以上の点が共通です。

 最近話題になっているバージョンでは、「札幌を拠点とした業者が販売」という事になっていますが、上記2例では「札幌の業者(ペットショップ)」という記述は見られません。そこで考えられるのが、ONE・DAです。ONE・DAは札幌のペットショップで配布されているフリーパーパーです。もしONE・DAの影響でこの話が広まったとすると、その段階で「札幌の業者」という情報が入ったと考えられます。

「インターネットでプードルを買ったら羊だったって童話が札幌のペットショップでもらったフリーペーパー載ってたよ。」

「インターネットでプードルを買ったら羊だったって。友達が札幌のペットショップで聞いた話らしいよ」

「インターネットでプードルを買ったら羊だったって。札幌のペットショップの話だって」

「札幌の業者が羊をプードルって言って売ってたらしいよ。」

 この様な形でフリーペーパーの童話が一人歩きして、札幌の闇業者が売っていた事になったんじゃないでしょうか。北海道には羊が多いというのも影響しているでしょう。「北海道のペットショップ」と「羊とプードル」という組み合わせは、非常にジョークに向いています。ラム肉と札幌義経のタレ並に相性が良いと思います。


 この見事な流れで今回のプードル羊都市伝説が生まれ、そして川上麻衣子がフジテレビでしゃべった事でニュースバーストが起こったと。なるほど。奇麗に繋がります。見事です。


 しかし、なんとも皮肉な話ですね。ペットショップのPR誌に載せた童話が「札幌のペットショップがプードル羊詐欺をやっていた」という話の原点だなんて。最初は冗談でも話が面白いと他に伝わって、伝わっていく過程で変わってしまうんですね。

 僕の書いたブログの事でもそういう事はあって、例えば「カップ麺生活」なんて「実行した人は死んだらしいよ」なんて、本来の結論と180度逆の事を書いてる人を見たことがあります。「伝聞」がいかに当てにならないかという事ですね。

 全てのソースを自分で確認することは難しいと思いますが、ネットで簡単に探せる程度は裏を取った方がいいんじゃないかなーなんて思います。グーグル先生が大抵のことは知ってるんだから。

 というわけで、プードル羊は都市伝説の発生から消滅、そして残ったものの観察をする上でとても面白い素材でした。近年希に見る良い都市伝説だったと思います。これからも、なにか面白い情報があったら紹介したいと思います。なにか知っていたら是非教えて下さいませ。

ではでは。


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